質問紙

読み: しつもんし

シツモンシ:対象者に質問項目を配り、回答を集めて実態や意識を測る調査票

質問紙

概要

質問紙は、あらかじめ作成した質問項目を用いて、回答者から情報を収集するための調査票(アンケート)です。知識テストでは測りにくい生活習慣、学習環境、意識、経験などを数量化し、集団の傾向や関連を分析するのに使われます。

何のために使うか

  • 実態把握:行動・習慣(学習時間、読書、睡眠など)を知る
  • 意識把握:意欲、自己効力感、満足度などを測る
  • 背景要因の収集:家庭環境、学校環境、授業の受け方などを集める
  • 関連分析:得点や成果と、学習環境・意識の関係を探る

よくある形式

回答形式

  • 選択式(単一/複数)
  • 段階尺度(ダンカイシャクド:例「とてもそう思う〜全くそう思わない」のように強さを段階で選ぶ)
  • 数値記入(例:1日の学習時間)
  • 自由記述(文章で書く)

配布・回収方法

  • 紙(学校配布、郵送)
  • Web(フォーム、オンライン調査)
  • 面前(授業中などに一斉実施)

作り方の基本(質を上げるコツ)

  • 目的を明確にし、必要な項目だけに絞る
  • 質問は短く具体的にし、1問1意図にする(ダブルバレルを避ける)
  • 用語を統一し、曖昧語(「よく」「たまに」など)を減らす
  • 選択肢は漏れなく・重ならないようにし、「その他」も検討する
  • 回答負担(所要時間)を抑え、途中離脱や無回答を減らす
  • 事前テスト(パイロット)で誤解や偏りを点検する

注意点(読み解きの落とし穴)

  • 相関と因果は別:関連があっても原因とは限らない
  • 回答バイアス(カイトウバイアス:見栄や記憶違いなどで回答が偏ること)が起こりうる
  • 無回答・欠測(ケッソク:回答が抜けること)が結果に影響する
  • 質問の順序や表現で回答が変わることがある(誘導)

国際学力調査での位置づけ

PISATIMSSPIRLSなどでは、学力テストに加えて質問紙を実施し、成績だけでなく背景(家庭・学校・授業・学習習慣)を合わせて分析します。これにより「どんな環境や学習行動と関連が強いか」を比較し、教育改善の材料にします。

関連用語

  • アンケート(アンケート:質問紙を用いた調査の一般的呼び名)
  • 尺度(シャクド:意識などを数値化する物差し)
  • サンプリング(サンプリング:代表となる対象を抽出すること)