ハードルレート

読み: はーどるれーと

ハードルレート:投資判断で最低限クリアすべき期待収益(採算ライン)として設定する基準利回り

ハードルレート

概要

ハードルレート(Hurdle Rate)は、投資や新規事業、設備投資などの意思決定で「この利回り(収益)を下回るなら実行しない」とする最低基準の期待収益です。採算ラインを数値で明確にし、案件の優先順位付けや資本配分に使われます。

何のために使うか

  • 採算の悪い投資を避ける(感覚ではなく数値基準でブレーキをかける)
  • 複数案件の比較・選別をする
  • 事業部ごとの投資基準を揃える
  • 投資家の要求水準(リスクに見合う見返り)を反映する

どうやって決めるか(代表的な考え方)

資本コストをベースにする

リスクに応じて上げ下げする

  • 安定的な案件:低めでも許容
  • 不確実性が高い案件:高めに設定
(例:新規市場参入、技術開発、海外投資など)

投資評価での使われ方

NPVでの判断

  • NPV(エヌピーブイ:将来の利益を現在価値に直した合計)がプラスになるかを、ハードルレート(割引)で評価します。
  • ハードルレートが高いほど、NPVは厳しくなり、採択されにくくなります。

IRRとの比較

  • IRR(アイアールアール:投資が生む内部収益)がハードルレート以上なら採択、未満なら見送り、という使い方が典型です。

注意点(よくある落とし穴)

  • 高すぎる設定:有望な投資まで切り捨て、成長機会を逃す
  • 低すぎる設定:資本コストを下回る投資が増え、企業価値を毀損しやすい
  • 一律運用:事業ごとのリスク差を無視すると判断が歪む
→ 事業・国・技術・期間などで、複数のハードルを持つ運用が現実的です。

具体例(イメージ)

  • 会社の資本コストWACC)が6%
  • 新規事業は不確実性が高いので上乗せ4%
→ ハードルレートを10%に設定し、IRRが10%以上の案件を優先する

用語ミニ補足